2007.08.27 | 世界連邦関係団体の動き
第25回WFM(世界連邦運動)世界大会 ジュネーブで開催
日本にならって世界連邦国会決議を! WMOビル(スイス・ジュネーブ) 世界大会会場
第25回
WFM(世界連邦運動)世界大会が、8月27日から31日までスイス・ジュネーブのWMO(世界気象機関)ビルで開催された。5年ぶりに開催された世界大会には、WFM加盟団体の代表や市民社会の指導者など、20カ国から約170名が参加した。日本からは植木会長をはじめ、28名が参加した。
27日は世界大会参加登録が行われた。午後は前任者執行委員会および理事会が開催され、執行委員長、理事長、会計、資格審査委員長、国際事務局などの報告があり、世界大会の議題や運営について協議した。
28日午前は開会全体会議が開かれた。ロイス・ウィルソン会長代行が開会を宣した。2004年4月に死去したWFM会長のピーター・ユスチノフ卿の追悼演説をキース・ベストWFM執行委員長が行った。前大会以降5年間に死去した同志の名前が読み上げられ、全員起立して黙祷を捧げた。
28日の開会全体会議後、欧州国連本部(パレ・デ・ナシオン)で公開シンポジウムが行われ、「60年を経た世界連邦運動と国連(戦争の惨禍から未来の世代を救うために)」をテーマに国連在職者らの基調講演があり、グローバル化しつつある世界における正義と民主主義について討議した。翌29日には、細則改訂に引き続き、30日にかけて分科会が開かれ、①国際正義、法の支配、人権 ②平和、人間の安全保障と紛争の予防 ③国連改革とグローバル・ガバナンス - 地球規模及び地域レベルの連邦主義 ④地球環境・経済ガバナンス-経済的・社会的グローバル化の4つの分科会で討議した。
30日には、モントルー宣言の行われたグランドホテル・スイス・マジェスティックにて記念式典が開かれた。31日の閉会全体会議では、分科会から提案された20の決議を採択して閉会した。
なお、世界連邦運動MO及びAOの活動報告として日本からは高木国際委員長が、日本におけるICCの批准促進活動の成果について説得力のある報告を行い大きな感銘を与えた。
欧州国連本部での公開シンポジウム
◆盛大に「開会全体会議」開催開会全体会議では植木光教WFM名誉副会長(世界連邦運動協会会長)が日本の代表団長としてあいさつをした。(スピーチの内容は前回584号掲載)
1947年8月、歴史に残るモントルー宣言六十周年記念事業としての第25回WFM世界大会の開催を祝し、2007年7月17日、日本政府は国際刑事裁判所ローマ規程の批准書を寄託し、105番目の締約国の仲間入りをしたことを報告。
また2005年8月2日、日本国会衆議院は本会議において、「世界連邦建設に関する決議」とも言うべき議案を超党派で圧倒的多数の賛同を得て可決したことに触れ、各国のMOおよびAOの組織体がそれぞれの議会に対して、日本国会が達成した趣旨と同じ議案を可決するよう働きかけるよう真摯に希望する旨を伝えた。ローマ規程の批准書を国連に寄託し、国会決議を成し遂げた日本に対して、植木光教WFM名誉副会長への拍手は殊更大きかった。
ウィリアム・ペイスWFM専務理事は、国際事務局の現況、活動計画、組織などについて報告。現在推進している持続可能な開発と環境ガバナンス、人間の安全保障、国連改革と民主化などの重要なプロジェクトについて述べた。
また同専務理事が議長を務めているCICC(国際刑事裁判所を求めるNGO連合)の活動についても報告。先に触れたように日本をはじめ各国の批准を祝した。
植木光教 世界連邦運動協会会長
◆各種分科会29日の午後からは4つの分科会で討議が行われた。各分科会のテーマおよび討議の内容は次の通り。
<第一分科会> 国際正義、法の支配、人権(国際刑事裁判所、国連議員総会、国連貿易機関議員総会、欧州連邦、アフリカ連邦、市民社会)
<第二分科会>平和、人間の安全保障、紛争予防(テロとの闘い、小型武器、中東の核軍縮、戦争防止グローバル行動、平和に関する宗教者の視点、人道的介入)
<第三分科会>国連改革、グローバルガバナンス(地球規模及び地域レベルでの連邦主義)
<第四分科会>地球環境および経済ガバナンス(世界環境機関、多国間環境協定)
このうち、日本からの参加者の大多数が参加した第二分科会は、平和、人間の安全保障と紛争予防の三つがテーマとなっており、この3つのテーマに沿って全部で8つの決議が起草された。分科会の役割は、会期中に、テーマ別に決議を起草して最後の全体会議に提出することである。扱われたテーマは次のとおり(順不同):
(1)対話、連帯と理解を深める方法を模索する決議
(2)核を国際刑事裁判所ローマ規程の使用禁止兵器一覧に追加する決議
(3)核拡散防止条約(NPT)の第6条履行推進を強化する決議
(4)宇宙空間の軍事利用を防止する決議
(5)小型武器に関する規制強化を促進する決議
(6)日本にならって世界連邦国会決議を採択する決議
(7)人道的危機に際した国連の迅速な行動を促進する決議
(8)各国に平和省創設の促進を要請する決議
第三分科会では北海道支部の札幌大学教授の金子利喜雄氏から世界連邦に至る、より現実的な道程と題して、14章にわたる案が出され、戦争禁止や平和教育、主要機関と地域機関、行政院、司法院、紛争の平和的解決など細かな提言がなされた。
また第四分科会では、気候変動に関して取り組んでいるイギリスのピーター・ルフ氏が議長を務め、持てる国と持たざる国(南北の国々)がリーダーシップと政治的意思と責任感をもって地球気象コミュニティをつくり、気候変動枠組条約の履行を促進する。その際に、同政策や施策における効果的な決議を確保し、説明責任と法の支配を尊重し、排出権取引市場を管理し、法令順守の監視を行うよう決議がなされた。
◆日本から提案した三決議案を採択31日午前は閉会全体会議が開かれた。各分科会の報告があり、各分科会で起草された決議案について審議した。採択された20の決議のうち、日本からの提案が3つ採択された。
①日本にならって、世界連邦国会決議を各国で採択する。
(なお、各国が参照するために、実際にどのようにして国会決議が採択されたかについて高木国際委員長らによって、近日中にWFM-IGPのウェブサイトで公表の予定)
②国際刑事裁判所ローマ規程の条文中に、核兵器使用禁止の条項を明記する。
③世界連邦運動のための国際宗教連合の創設をめざし、すべての宗教と緊密に協力する。
(これは人類愛善会から提案された。)